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院長ブログ
上顎に骨がない人のインプラント
こんにちは。
今回は先日上顎に骨が少なく、これまで入れ歯を使うことを余儀なくされていた患者様におこなったインプラントのオペについて書きます。
一般的に上顎は副鼻腔である上顎洞があるためにインプラントを埋めるスペースが不足しております。
そのため、下顎と比べると条件が悪く、やりたくてもインプラントを断念される方がしばしばいらっしゃると思います。
しかしながら、医療の進歩は素晴らしく、比較的低侵襲でそんな場合でもインプラントを行うことが可能になっています。
当院では、上顎洞の膜を安全に挙上する技術をいくつか持っており、症例によって使い分けを行っています。
今回はクレスタルアプローチという方法で左上の奥歯が3本ないところに2本のインプラント手術を行いました。
所要時間は安全に行って1時間程度でステップステップで安全性と患者様の状態の確認を行ってすすめました。
この方の場合既存骨(ご自身の母骨)は3〜4mmしかありませんでした。
通常長期的に安定して機能するサイズは8mm以上ですので、4〜5mm入れるスペースが不足しておりましたが、その分上顎の粘膜を挙上してインプラントを埋入しております。
またインプラントの長軸もしっかり下顎の噛み合う歯の方向に入れられており、咬合したときに長軸方向に力がかかり安定しそうですね。
あとは2ヶ月ほど待ち、被せ物を作っていきます。
奥歯で噛めるまでもうしばらくかかるのが欠点ですが、歯が入って患者様が快適に食事を楽しめることが何より私の楽しみです。
嵐の日のオペ記録でした。